チラシ作成の外注先を検索すると、同じサイズ、同じ色数のチラシでも作成(制作)料金は各社バラバラですね。
なぜ、チラシ作成料金に大きな格差が生じるのでしょうか。多数のチラシ制作サイトを検索して調査したところ、大きく分けて7つの理由があることがわかりました。
「高額なチラシ作成料金を払えば良いデザイン、反応率の高いチラシが作れる!」とは限らない場合もあります。
あなたは現在のチラシ作成料金とチラシの品質に納得していますか?
この記事を読むことで、チラシ作成料金のスリム化によるコストダウンが可能になるでしょう。
記事の概要
チラシ作成会社の業務形態による差
チラシ作成を取扱う外注先には次のような業務形態があります。
- 広告代理店
- デザイン会社
- 印刷会社
- マーケティング会社
- コンサルティング会社
- 個人事業主
- クラウドワーカー
会社の規模や制作に関わる人数、中間業者の有無により、チラシ作成料金に大きな差が出ています。
一般的に制作に関わる人数が多いほど、クリエイターの人件費が高いほど、中間業者が関わるほど、チラシ作成料金は高くなります。
各社のWebサイトを見ただけではどの業務形態の会社か判別がつかない場合、見積書を発行してもらい料金項目数と見積金額を確認しましょう。
チラシ作成に重視する項目により、外注先は慎重に選択する必要があります。
その外注先の利点、弱点は何か。予算、戦略、品質、納期、納品方式など、自社の要望に見合う外注先かどうか。
チラシの内容や配布事情により重視する項目を変更場合は、外注先も再検討しましょう。
チラシのコンサルティング料金有無による差
チラシのコンサルティングとは【チラシの反応率を高くするための戦略】のこと。競合調査費、撮影や日程調整などのアートディレクション費、打合せ出張費、キャッチコピー(原稿)作成費など、 プロによる【指導料】としてコンサルティング料金を請求されます。 予算をかけて本格的なチラシを作成する場合には必要な経費となります。
コンサルティング料金は決して安くないため、予算の少ない個人事業主や小規模店舗のチラシには不要です。またコンサルティングを受ける場合でも、外注先に全てお任せではなく、必要な項目に絞って依頼するようにしましょう。
チラシの制作工程数による差
チラシ作成には数々の制作工程があります。
例えば、コピーライティング、ラフ案作成、画像の加工修正、レイアウト作業、イラストの描き起こし、色校正などクリエイティブの制作工程数が増えるほど料金が加算されます。また業者により、入稿原稿の電子化、ラフ案提出必須、写真枚数限定などの条件があり、注意が必要です。校正回数は通常2回~3回までに限定しているところが多いです。
下の料金表は某デザイン会社のチラシ作成料金例です。赤枠で囲った部分は、チラシ制作工程数により価格が変動することを意味しています。
原稿は完全原稿、印刷に適した高解像度の画像提出が前提の基本料金です。チラシ効果を上げるキャッチコピーや画像の加工修正は、制作工程数が増えるため別途料金が加算されます。(色数問わず)とありますが、用紙サイズが大きくなると料金が高くなっています。
チラシデザインの基本料金の差
チラシのデザイン料金は各社バラバラですが、格差が生じる理由として次のようなことが考えられます。
- 用紙サイズが大きくなるほどチラシデザイン料金は高くなる
- 制作に関わる人数が多いほどチラシデザイン料金は高くなる
- デザイナーの人件費(給料)が高いほどデザイン料金は高くなる
- 制作会社のネームバリューが大きくなるほどデザイン料金は高くなる
- デザインの品質に自信があるほどデザイン料金は高く設定される
- デザイナーの知名度が高いほどデザイン料金は高くなる
もちろん該当しないケースもあると思いますが、調査してみて感じた全体的な料金の傾向をお伝えしました。
既出の業務形態により制作に関わる人数やデザイナーの人件費のためにデザイン料金の差が生じるのは当然ですが、用紙サイズ、制作実績、知名度等でデザイン料金が高くなるのは、デザインへのプライドやブランディングによる価値観といえるでしょう。
チラシ標準サイズのA4サイズ片面の作成料金は、2万円~4万円が平均相場です。
提示された見積金額が2万円以下なら安い、4万円以上なら高いというような短絡的な判断ではなく、見積金額に含まれるデザイン基本料金以外の項目もしっかりチェックして、余計な内容が含まれていないか確認しましょう。
チラシの納期による差
チラシの納期が短いほど料金は高くなります。他の案件より納期を優先するのですから、プレミア料金になるのは納得できると思います。
ネット印刷会社の単価も短納期ほど料金は割高に設定されていますね。
デザイナーの作業負担割合による差
本来チラシデザインの依頼があればゼロからデザインを起こすのがデザイナーの仕事ですが、チラシテンプレートを多数掲載してテキストと画像を差し替えるだけとか、顧客にレイアウトラフの提出を必須にして、デザイン料金を安くする方式をとっている業者が見受けられます。
要は、テンプレートやレイアウトラフでデザイナーの作業負担を軽減して料金に反映させているのです。
一見お得に見えますが、デザイナーのスキルやマーケティング力がよくわからない料金体系だと思います。
その他にも、画像の加工修正、コピー作成、校正回数により追加料金が発生する場合があります。デザイナーやコピーライターの作業量が増えると料金がプラスされ、チラシ作成料金に格差が生じることになります。
チラシ印刷業務外注に伴う中間マージンによる差
「チラシデザイン、印刷、発送までのお得なパッケージ価格」
チラシ作成サイトでよく見かけるキャッチコピーですが、本当にお得なのでしょうか。
印刷業務を自社でできるチラシ作成会社はごくわずかで、多くはネット印刷通販会社に印刷業務を外注しており、中間マージンを上乗せして印刷代金を請求しています。中間マージン率の違いにより、チラシ作成料金にも格差が生じます。
ネット印刷通販会社に自社で発注すれば、中間マージン分がなくなる分安く印刷できるのですが、肝心のチラシデザインデータを渡す業者はごくわずかです。各社が「お得なパッケージ価格」として販売するのは、「デザインデータは渡さないし、印刷の中間マージンはいただきますよ」という意図が隠されていると言えます。
チラシ作成料金の格差が生じる7つの理由まとめ
チラシの作成料金を比較検討している方には、参考になったでしょうか。
最後にもう一度、7つの理由をまとめます。
- チラシ作成会社の業務形態による差
- チラシのコンサルティング料金有無による差
- チラシの制作工程数による差
- チラシデザインの基本料金の差
- チラシの納期による差
- デザイナーの作業負担割合による差
- チラシ印刷業務外注に伴う中間マージンによる差
チラシ作成料金に含まれる項目を取捨選択して最適化すれば、チラシ作成コストは大幅に低減できますので、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。